自民党の財政改革研究会(財革研、与謝野馨会長)が、6月に示す増税を伴う財政再建案の取りまとめの中で、平成21年度税制改正に必要な消費税率の引き上げ幅の明記を検討していることが14日、わかった。
財革研は昨秋の中間報告で「27年ごろに10%程度の消費税率が必要」としており、現行税率から5%引き上げる過程として、2~3%の引き上げ幅を打ち出す可能性が大きい。
財革研は14日に開いた会合で、政府の経済財政方針(骨太の方針2008)の素案の決定に先立ち、6月上旬に税財政の考え方を取りまとめる方針を了承した。園田博之座長は「来年度どうするか、税制など歳入改革を中心に数字を入れてまとめたい」と述べた。
財革研は昨年11月の中間報告の中で消費税増税の必要性を盛り込むとともに、消費税の名称を「社会保障税」に変更し、用途を社会保障関連に限定することを明確にすべきだとしている。この路線に基づいて、21年度税制改正のあり方が打ち出される見通しだ。
21年度には基礎年金の国庫負担割合の引き上げが決まっており、これに伴う必要な財源は消費税1%分にほぼ相当する2兆3000億円となる。
道路特定財源の一般財源化をどうするかに注目が集まっている税制の抜本改革だが、真の主役は消費税率の引き上げだとみられており、財革研の取りまとめや骨太方針の記述が大きな焦点となる。
0 件のコメント:
コメントを投稿