木曜日

Construction and Transport Ministry's Aircraft and Railway Accidents Investigation Commission

昨年3月、高知空港で胴体着陸事故を起こした全日空のボンバルディアDHC8-Q400型機。国土交通省航空・鉄道事故調査委員会が、事故原因をボンバルディア社(カナダ)の修理ミスと特定したことで、全日空は28日、ボンバル社に損害賠償を請求する方針を固めた。
 全日空は「公的な第三者機関が責任はボンバルディアにあると認めた。賠償請求についてはしかるべく対応していく」として、厳しい姿勢で臨んでいく方針を示している。
 ボンバル社は事故につながった納入前の修理について全日空に伝えておらず、全日空社内には「それがマニュアルに沿った作業であったかどうかが問題」と指摘する声が挙がっている。
 全日空は事故後、Q400型機の整備体制を強化。事故原因となった前輪格納扉開閉装置のアーム支点のボルトは毎日、目視点検し前輪格納扉の整備は規定の10倍の頻度に。
 また、機体点検項目は通常、メーカーのマニュアルに従うが、今年3月には整備士の声を基に独自にリストアップする「予防整備プログラム」を立ち上げた。
 これらの対策を進めた結果、「Q400のイレギュラー運航は以前の週1回程度から大幅に減って1年間に1回だった」(広報室)と成果を強調する。
 Q400型機はジェット機では採算が合わない地方路線に多く就航しており、機体の信頼性回復が求められる。全日空は「安心して乗ってもらえるよう、実績を重ねていくしかない」としている。
 高知空港事故の調査結果が公表されたことを受けて全日空は28日、「ボンバルディア社に対し、遺憾の意を伝え、2度とこのようなことがないよう改めて品質管理の徹底を申し入れている。今後も安全運航の堅持に向けグループ一丸となって努力を続ける」とコメントを発表した。

0 件のコメント: